子ども達に大人気のYoutuber「まいぜんシスターズ」の声が変わった!と、2022年秋頃から話題になっていることは存知ですか?
「元の2人に戻して!」「こんなのまいぜんじゃない!」と、ファンから悲痛な声が上がっていました。
しかし2023年3月、今度は「まいぜんの声が(元の2人に)戻った!」と話題になっています。
本当にまいぜんシスターズの声は元の2人に戻ったのか、話題の動画について調査しました!

まいぜんシスターズの声は戻っていない
結論から言うと、まいぜんシスターズの声は戻っていません!!
2023年3月9日現在、まいぜんシスターズの公式チャンネルでは最新動画は1ヶ月前に更新されたものが最後となっています。

『マイッキーを暗殺から守ろうとした結果!?』という動画が最新のものとなっています。
この動画では、新しい声優さんが声をあてられており、一瞬「マイッキーは本物かな?」と思いそうになりますが、よく聞いていると声真似をしている人だとわかります。
長年のファンにはわかりますが、子ども達が聞く分にはこのマイッキーなら違和感がないのかもしれません。
アップされたのは「声真似」動画
公式チャンネルでは更新がないのに、なぜ「まいぜんの声が戻った!」と話題になったのでしょうか。
それは「声真似」動画がアップされたことが原因でした。

こちらは「まいぜんの秘密基地」というチャンネルで、更新動画6本、チャンネル登録者数612人という小規模なチャンネルです。

まいぜんシスターズのチャンネルを見ている人に、「関連動画」と判断されて再生されたものと思われます。
多くの人はYoutubeを自動連続再生にしていて、関連のおすすめ動画を流れで見てしまうことが多いので、たまたま目にした人が最新動画だと思ったのでしょう。
実は我が子も「まいぜんの声が戻った!見たことない動画!」と喜んでいました。
しかし、この動画は「全て声真似による二次創作動画」だと謳っているのです。

当チャンネルは、まいぜんシスターズ様の二次創作ガイドラインに乗っ取って運営しており、全て声真似による二次創作動画となります。 詳細はご本家様の二次創作ガイドラインをご覧ください。
投稿動画にはこのような記載があります。
聞いてみるとわかりますが、「声真似」にしては似すぎているのです。これが「声真似」だとしたら、この方達が声優になれば文句がないだろうと思います。
実際は音源のみを本家からコピーしたもの
更新されている動画の中から「【まいぜん】 ケガした友達を治す! 【声マネ・まいくら・マインクラフト】」という動画を調査したところ、
どうやらこの動画は、元々のまいぜんシスターズの動画から音源を取り、自分たちでマインクラフトの動画を撮影した物と合成しているようです。
詳しく見てみましょう。
こちらが「まいぜんの秘密基地」の「声真似」動画です。

そして下記が、公式のまいぜんシスターズのチャンネルにて同じタイトルで更新されている動画です。

マイッキーが同じセリフを話していますね。
似た環境の部屋を作り、まいぜんシスターズのスキンを使って撮影したようです。
本家と声真似?動画の違い
本家と自称声真似動画の違いはどこにあるのでしょうか。確認してみましょう。
声真似動画の方には、いくつも不自然な箇所があります。たくさんありますが、ここでは3つ取り上げたいと思います。
不自然な箇所① 下がないのに「下に降りるぞ」
声真似動画には、「音声と映像が合わない不自然な箇所」がいくつかあります。
例えばこちら、画面上に降りるところがないのに、「下に降りるぞ」と言っています。

公式のまいぜんシスターズの動画では、このような高い所から飛び降りています。

飛び降りる時の「ヒュー」という効果音や、着水したときの「パシャン」という音もしていましたが、「声真似」動画ではむしろ石ブロックを登っていました(笑)
「声真似」として収録したのであれば、わざわざ映像に合わない効果音はつけませんよね。
不自然な箇所② マグマがないのに「マグマに落ちないように」
不自然な箇所の二つ目としては、「マグマに落ちないように気を付けて」と話しているのにも関わらず、画面上にマグマがありません。

公式のまいぜんシスターズの動画では、マグマの海をアスレチックで飛び越えていく場面です。見えている景色が全く異なりますね。

同じような動画を収録しようとしたとしても、まったく同じ洞窟は見つけられないと思いますので、仕方がない事だとは思います。
しかしもう少し頑張ってほしかった感は否めませんね。
不自然な箇所③ 大学入学以降消える映像
「声真似」動画の方では、不自然どころの話ではないのですが、後半3分ほどの映像がありません。

音声だけは流れており、ぜんいちがマイッキーのために大学の医学部に入学し勉強に励む声だけが聞こえます(笑)
公式の動画では大きな大学も映っていますし、時間の経過をうまく表しながら、ぜんいちが勉学に励む様子も出ています。

そしてぜんいちが医者になり、マイッキーの手術をして歩けるようになるところまで音声はあるのですが、声真似動画では「音声のみ」になってしまっています。

声真似動画の作者さんは、ここまでやり切る気力はなかったのでしょうか…
そして最後の「チャンネル登録、高評価をよろしく」というような声もあるのに、映像は真っ暗なままでした。
これではさすがに偽物だとわかってしまいます。
公式まいぜんシスターズが示す二次創作ガイドライン
声真似動画では「まいぜんシスターズ様の二次創作ガイドラインに乗っ取って運営しており」とありました。
公式まいぜんが示す二次創作ガイドラインをここで見てみましょう。とても長いので一部引用します。
利用者は、本ガイドラインに従うことを条件として、私たちに申請や連絡することなく、自由に「まいぜんシスターズ」のキャラクターを利用することができます。
例えば、利用者は、本ガイドラインに従い、「まいぜんシスターズ」のキャラクターを利用した二次創作動画を作成し、その動画をYouTubeにアップロードし広告収入を得ることができます(広告収入額に上限はございません。)。
https://maizen.com/maizen-sisters-guidline/
公式二次創作ガイドラインによると、まいぜんシスターズのキャラクターを利用し、動画を作成して広告収入を得ることは可能とあります。
(1)本キャラクター、本素材、若しくは本名称を利用した作品、商品若しくはサービス(YouTube動画を除く。)には、当該作品は非公式の作品であり、まいぜんシスターズが作成し、又は承認したものではないことを明記すること。
https://maizen.com/maizen-sisters-guidline/
非公式の作品であるということを明記するようにとあります。
この点は下記のように「二次創作動画」だと説明があり、「二次創作ガイドライン」に則って運営」とありますので、その通りガイドラインはクリアしていると言えます。

気になるのはこちら、まいぜんシスターズの二次創作ガイドライン第2条の4です。
4.利用者は、本素材のうち動画を利用するためには、当該動画に十分な量のお客様の創作性のあるコンテンツを追加して、二次創作作品を創作して利用しなければなりません。
単に動画を転載する行為は許諾されませんが、切り抜き動画の作成やshorts動画の作成は可能です。
https://maizen.com/maizen-sisters-guidline/
「動画の転載は認められない」が「切り抜き動画はOK」とあります。
「音声のみ転載」で「映像は自ら作成」はどうなのでしょうか。
(3)まいぜんシスターズの公式であると誤認させるようなドメイン名を用いないこと
https://maizen.com/maizen-sisters-guidline/
ドメイン名とは、インターネット上で特定のウェブサイトやメールアドレスを識別するための文字列です。「maizen.com」のようなものですね。
YouTubeチャンネルにおけるドメイン名は、一般的にチャンネルのURLの一部である「youtube.com/」の後ろに続く文字列を指します。
声真似動画のチャンネル名は「まいぜんの秘密基地」ですが、ドメイン名は「@ch-ft7xl」ですので、二次創作ガイドラインは回避していると言えなくもありません。
しかしギリギリすり抜けている感じは否めません。
著作権的にはセーフ?通報案件?
YouTubeの利用規約によると、著作権で保護されたコンテンツを不正に使用することは違反です。
音声のみを抜き出し、別の映像と重ねて投稿する場合、元の映像の著作権を侵害する可能性があります。
しかしまいぜんシスターズの二次創作ガイドラインに則って制作しているとなると、著作権侵害だと通報することは難しいかもしれません。

現状、まいぜんシスターズの視聴者が「まいぜんの秘密基地」チャンネルに移ってしまうほどの動画の出来ではないため、まいぜんシスターズの公式もあまり問題視していないかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
まいぜんシスターズの声が戻ったと喜ぶ声がありますが、本家のチャンネルで更新された動画なのかどうか、注意して見てみてください。
子ども達にとってはどちらにしても楽しめれば良いのかもしれませんが…
今後どのように進展するのか見守りたいと思います。
その後、本人達と思われる声の動画が公式チャンネルから更新されました!

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